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2021年11月10日

仲井真小学校人権教室にて、『人権と子どもの権利』について授業をさせていただきました!

昨日は、仲井真小学校の人権教室に招かれ、5年生に『人権と子どもの権利』について授業をさせていただきました。
仲井真小学校人権教室にて、『人権と子どもの権利』について授業をさせていただきました!



今年に入って、「ヤングケアラー(家事や家族のケアにより生活に支障が出ている子ども)」が子どもの新たな課題としてクローズアップされるようになりました。
社会の意識が子どもに向くことはとても大切なのですが、貧困も、虐待も、ヤングケアラーも、すべては子どもの権利を守ることができていない現状に問題がありますし、家庭内の出来事は周囲は察知することが難しい状況にあります。
では、その様な中でどうやって、ヤングケアラーなどの状況に置かれている子どもを社会がサポートできるかと考えた場合、子ども自身が権利を学び、「こんなことに困っている!」と自分の困り感を大人に話せることが大切だと思いました。
そのことを校長先生にお話ししたところ、人権教室の時間を提供していただくことになりました。

今回は5年生ということだったので、人権とはどんな意味の言葉なのか。
どんな事を守るべき権利としているのか。
そして子どもの権利とはどの様なものがあるのか。といった内容を説明し、
2時間目には、学校生活で権利が守られていないと思う事、そのような状況をなくすための解決策ってないだろうか。
という話し合いをグループで行ってもらいました。

子ども達は真剣に聞いてくれていて、質問も色々上がりましたが、あまりにもボリュームが多くて大変だったと思うので、学年ごとに積み重ねられるようにするにはどうするかなど、今後改善したいと思います。

子ども達の様子を写真で紹介することは難しいのですが、子ども達の話し合いの中の言葉や、質問で上がったことを少し紹介します。
・わざといじわるされたり、ボールをぶつけられたら、怒ってもいいの?
 →怒りを表現しないと、相手に嫌な気持ちは伝わらない。怒ることは悪い事じゃないけど、暴力で返すのではなく、自分が何をされたことで嫌な気持ちになり怒っているのかを伝え、謝ってもらうことができたらいいね!
  ただし、怒りを八つ当たりして、周りの物にあたったり人にあたったらいけないよね。(子ども達から「あぁ~あるある」の反応)
・僕が大好きで神ゲーだと思っているゲームを、ユーチューバーの〇〇が「クソゲー」と批判していて傷ついた。これも人権にかかわる?
 →ゲームは一つの商品だから、それについて好き嫌いを発信すること自体は問題ない。でも嫌な気持ちになったのはよくわかる。
  自分の好きなものをすべての人が理解してくれるわけではないからね。このことで、ユーチューバー〇〇を嫌いになるのはあなたの自由だけど、〇〇を攻撃する目的で何かを発信するのは、〇〇の権利をあなたが奪おうとすることだから、それはしてはいけないと思う。
・LGBTの人が周りから馬鹿にされたり、親に否定されたりするのは?
 →それは人権を奪ってしまうダメなこと。誰を好きになるのも、誰も好きにならないのも、家族を持つのも一人でいるのも、全ては認められた権利だからね。
・ウソコク(嘘で告白をする遊び)をされて、とっても嫌な気持ちになった。
 →ごめん。子どもの頃やったことがある。傷ついた子に謝りたいと、ずっと思っている。人の気持ち、友達やクラスメートを大切に思う気持ちをもて遊ぶことは、学校生活を楽しく過ごしたいって思っている子の権利を奪っているかもしれないね。
・エアコンが11月になったら使えないのは、学ぶ環境を奪っているのでは?
 →なるほど…。権利と言えるかは難しいけど、学ぶ環境維持のために、11月になっても気温が高い日はエアコンを使えるようにして欲しいという意見を表明する権利はあるよ。
・わざとボールをぶつけられた。
 →身体的に傷つけられているから、それはダメだよね。傷ついたことを言って謝ってもらいたいね。(でも本人が言えない…)そんな時は大人、先生に相談して良いんだよ。(先生にも、その子からは言えない…。)そんな時、その子の気持ちを守るために友達が手伝ってあげられないかな。友達って、人権を守るためにとっても大事な存在だから、ぜひ、支えてあげて欲しいな。


そのほかにも、色々子ども達から意見が出ました。
学校生活以外の話もとても多かったのですが、自分の気持ちをわかってもらう機会の少なさが垣間見られ、自分の気持ちを言葉にして伝えることの大切さを痛感しました。
子ども達が、自分の感情を言葉で伝えられるように、児童館としてもこれからも考えていきたいですし、この様な機会を大切にしていきたいと思います。


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